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座 禅 猫

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風の花(05年12月)

風の花 (05年12月)




雪起こし聞き流しけり北に四年 (2日)

いつか蒔く麦よ芽と吹けザビエル忌 (3日)

思い閉じつつ降れよ降れ今朝の雪 (4日)

夫戻る土産は寒波と洗濯物 orz (5日)

海外出張師走の空に送り出す (6日)

シスターの衣摺れ冴えて朝のミサ

吸う息の自覚マイナス15°C

雪催い数に入る身と知りながら (6日 マタイ18:12-14)

「我輩も一肌脱がん」と毛糸追う 

雪の野に心沁みゆく無音かな (マタイ11:28-30)

業平が言わぬを覚え風の花 (7日)

なれかしと言える恵みや聖マリア (8日)

「ちょっと待てメールは出したら戻せない」(8日)

フレームを取って開ける大雪原 (マタイ11:16-19)

雪掻くを中から我輩笑いおり(9日)

雪踏みはしじまに響き朝近し (10日 待降節第3週 「荒野で叫ぶ声」から)

掬えどもそばから乾く両の手の空の器に受ける白雪 (11日)

黒髪にグアダルーペの冬の薔薇 (12日 グアダルーペの聖母)

ロザリオの一環積雪一インチ (13日)

変わる弱さと変われる強さと雪うさぎ (13日 マタイ21:28-32)

喉枯れて譜面目で追うキャロルかな (16日改)

熱の夢に見る人吾を思うらん (19日)

吾が鼓動数えて眠る猫の冬

食住のための媚態か冬の猫

吹かれ行く枯葉はせめて遠くへと

喉枯れて譜面目で追うキャロルかな (16日改) 

降誕前夜わら敷き詰めたまぶねかな  (20日改)

暖かなイブでがっかりしてみたり

みどり児や冬暗闇に希望あり

しぶしぶの夫と降誕夜半のミサ

気は乗らぬはずの讃美の声響く

抱かれるだけを望みてみどり児は来たり明日無し今抱き上げよ (24日)

降誕祭最も暗き夜を越えて (25日)

日本の星を思いて大晦日

半日を遅れ紅白衛星放送

年越しのそば講釈も10回目

年越しのミサや恵みを数えつつ (31日)




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